組織の結束がいい方向に向かうとは限らない「集団の凝集性」

組織は個人の集まりですが、その個人が集団を形成すると
個人や組織には見られることのなかった固有の特性が表れます。

たとえば、集団の中では、独自の集団の基準やルールが形成され
各メンバーに対して、それに従うような圧力が生まれたりします。
子どもの頃の、あっちのグループの奴とは仲良くするな、みたいなことです。
 

集団の凝集性

「集団の凝集性」とは、わかりやすく言えば、集団の団結度合いのことです。
集団の中では、独自の基準やルールが形成されまするが
「集団の凝集性」(=団結度合い)が強いほど、メンバーに対して
うちうちのルールに従うように圧力が働きます。
 

集団浅慮

特に集団が外部と隔絶している場合には、「集団の凝集性」が高くなります。
かつストレスをもたらす要素がある場合、「集団浅慮」と呼ばれる事態が発生します。
「集団浅慮」とは集団で意思決定をすると、かえって短絡的に決定がなされてしまう現象のことをいいます。

こんなことは組織の中で多くあるのではないでしょうか。
たとえば
・過剰な自己評価 「自分たちが一番会社のことを考えている、他はちゃらんぽらんばっかり」
・閉鎖的な発想 「あっち部署のことは放っておいて大丈夫。」
・画一性や同調への圧力 「うちのリーダーが言ってることが正しい。」
・挑発的な外部環境の知覚 「隣の部署の成果は、たまたま上手くいっただけ。」
またその上で出された結論が、極端なものになることをグループシフトといい
極端にリスクの高いものになる場合と、極端に慎重になる場合の2つになるようです。
 

「集団浅慮」への対策

「集団浅慮」に陥らないための対策としては、
リーダーの意識を改善する、外部の意見を取り入れる、などが挙げられます。
リーダーシップについては、また別の機会に述べるとして
外部の意見を取り入れると言うのは、いわゆるダイバーシティーってやつですね。
多様な価値観のごった煮のなかで、集団の団結力をあえて高めずに成果を出す。
リーダーは、気をつけて見ておく必要がありますね。

 

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