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自分のものには価値がある「保有効果」

「今、会社を売却したら、1億円」
と聞くと、安いと感じるかもしれません。
家でも車でも売却査定に出せばだいたいが思っていたよりも
値段が付かなかったと感じるでしょう。

安いと感じるのは、査定業者がぼったくっている訳ではなく
保有効果によるものと考える方が自然です。

保有効果とは、簡単に言うと
自分の持っているものや環境を手放したくない
心理効果のことをいいます。

会社でも家でも車でも
一緒に過ごしてきた思い出が価値付けして
気に入っているところを評価しますが
買う側からすれば、 そんなことはどうでもいいので
いまの市場価値がいくらかで測ります。

マグカップ実験

保有効果がわかる実験として有名なマグカップ実験があります。

アメリカで学生をA・Bの2つのグループに分けて
Aグループには、 大学のロゴ入りマグカップをプレゼントしました。

プレゼントして、すぐに
Aグループには、「いくらならBグループにマグカップを売るか」
Bグループには、「いくらならAグループのマグカップを買うか」
ちなみにこのマグカップは販売価格は6ドルです。

この結果、
Aグループ 7ドルなら売る
Bグループ 3ドルなら買う 
手に入れたものは2倍以上の価値を持つようになりました。

 

ビジネスで使う保有効果

ビジネスで保有効果を活用するには、
とにかく一度商品を持ってもらうとことが大切です。
一度商品を手元に置いてもらうことさえできれば
手放すことに抵抗を感じて、返品リスクを減少させることができるからです。

物質的な商品のない設計の世界でも
「プロジェクトお試し設計」なんてサービスや
「満足なら、設計料不要!」との打ち出し方をして
一度、設計することができれば、顧客に保有効果が働き
何度も修正があったりすると、その効果は尚更です。

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